中央会ライブラリ
外国人研修生共同受入事業
6.まとめ

  外国人研修制度は、1990年に法改正がされて以来、普及が進んだが、滋賀県下においては、 団体監理型制度を実施するための協同組合が増加したのは平成17年以降である。
  その結果、現在中央会に所属する当該事業を実施する協同組合は、20組合を超えるが全国的には少ない。
  アンケート回収が82%台にとどまったこと、回答組合の中にはまだ受入実績のない組合がある。 なお県下の当該事業を行う組合は全般に規模も小さく、調査に積極的に関われないのも現状である。 さらに県下では、行政処分により、受入業務の停止を余儀なくされている組合もあるという状況である。
  一方、滋賀県には県外の大規模な協同組合が進出し、把握は困難ながら多数の研修生・実習生が送り込まれているという現実がある。 このことは、これら外部の研修生の影響が大きく、県下の組合の努力だけでは、研修生の管理が統制しにくいと言う一面がある。
  研修生受入事業は、出入国法令に厳しく制限された事業であり、また言語、風俗習慣 の異なる人格をもつ外国人を管理するという極めて困難な事業である。 今回の調査に回答を寄せた組合の範囲では、母数も少ないが、小規模ながら法的立場を認識して、 誠実に取り組んでいる実情を見ることができたと思う。
  個々の調査内容の詳細は上記のレポートを参照願いたいが、調査・ヒアリングを通じて、 掴んだ県下の外国人研修・技能実習生受け入れの概要は以下の通りである。

1.組合活動について
  ① 組合設立目的が、外国人研修事業ということで、製造業の労働力不足を背景に、着実な拡大が続いている。
  ② 当該事業からみれば、比較的小規模ながら、規模に合わせた態勢づくりが進んでいる。
  ③ 会議等の開催も適正に行われている。

2.外国人研修・技能実習生受入事業について
  ① 中国を中心に、活発な受入が進んでいる。今後も拡大の傾向にある。
  ② 受入業種は、多岐にわたり労働力不足を背景に、県下の生産をカバーする力になっている。
  ③ 研修生の管理面で苦労をしているが、徐々にノウハウを蓄積してきて、自信を高めている。
  ④ 失踪問題が最大の難問であるが、外部のブローカーや、制度を悪用する企業などを取り締まる必要がある。

3.その他
  ① 制度改正に関しては、職種の拡大などの希望は多いが、期間延長はあまり望まれていない。
  ② 在留許可やビザ取得手続きなどに時間がかかることに不満が多い。改善を望む意見が多い。